お金生活Lab

固定費と制度で、家計に「浮くお金」をつくる

麦茶2L「9円」は間違いでした。水代まで入れて再計算

我が家は麦茶もコーヒーも家で作っています。麦茶は2リットルで9円——そう紹介したことがありますが、あの数字には水代が入っていませんでした。しかも調べ直したら、麦茶パックの中身が増えていて、材料費のほうは逆に安くなっていました。両方を入れて計算し直すと、2リットルで約18円。スーパーで買う麦茶(130円)の約7分の1で、毎日4リットル作っているので年間8万円以上の差になります。ところがコーヒーは、17円しか変わりませんでした。

先に結論です

麦茶2リットルの原価は、9円ではありませんでした。

正しく計算すると、約18円です。

ただ、それでも我が家がスーパーで買っている麦茶(2リットル130円)の約7分の1でした。我が家は毎日4リットル作っているので、年間にすると8万円以上の差になります。

問題はコーヒーのほうでした。

材料費浄水代原価我が家が買うと
麦茶 2L7円11円約18円130円112円安い
コーヒー 900ml88円5円約93円110円17円しか安くない

同じ「家で作る」なのに、麦茶は112円、コーヒーは17円。 6倍以上の差がつきました。

なぜこうなるのか、順番に書きます。


なぜ「9円」が間違いだったのか

理由は2つありました。

① 水代を数えていなかった

我が家は麦茶を、浄水ポットを通した水で割っています。コーヒーも、その水で作っています。でも「9円」は、麦茶パック代しか数えていませんでした。

浄水ポットの水はタダではありません。カートリッジ代がかかります。

② 麦茶パックの中身が、増えていた

こちらは逆に、安くなっていた話です。

同じ商品を買い続けているのに、中身が40包から54袋に増えていました。値段は180円のままです。

1袋あたり
前(40包180円)4.5円
今(54袋180円)3.3円

気づかないうちに、26%安くなっていました。

値上げのニュースばかり目にしますが、中身が増えている商品もあります。 そして、自分で1袋あたりを割り算しないと気づけません。

「9円」は、古い中身の数字でもありました。


我が家の水は、1リットルいくらか

計算過程をそのまま出します。

① カートリッジ1個の値段

> 6個で約5,000円 ÷ 6個 = 1個あたり約833円

② カートリッジ1個で作れる量

メーカー(ブリタ)が公表している交換の目安は、150リットル、または4週間です。

我が家はポットのゲージに従って交換していて、実際に1個で約1か月もっています。

目安と実際が合っているか、確かめました

「メーカーがそう言っているから」で済ませると気持ちが悪いので、我が家が実際に何リットル通しているかを数えました。

1日30日
麦茶4L120L
コーヒー0.9L27L
合計4.9L147L

メーカーの目安150リットルに対して、我が家の実際は約147リットル。 ほぼ一致していました。

だから「1個=150リットル」で計算して問題ないと判断しました。

③ 1リットルあたりの水代

> 833円 ÷ 150リットル = 1リットルあたり約5.6円

麦茶を割る水も、コーヒーを作る水も、全部これです。

> ここでいう「浄水代」は、水道料金ではありません。 浄水ポットのカートリッジの消耗分です。水道水をそのまま使うご家庭なら、この5.6円は不要になります。


麦茶を計算し直す

我が家が使っているのは、伊藤園の「香り薫るむぎ茶」のティーバッグです。

54袋入りで180円。1袋あたり3.3円です。

1袋で1リットルぶん——これはメーカーの表示どおりの使い方です。つまり1リットルあたり3.3円

ここに水代を足します。

2リットルあたり
麦茶パック(2袋)7円
浄水した水(2L × 5.6円)11円
原価約18円

我が家がスーパーで買う2リットルの麦茶は、130円です。

18円 対 130円。差は112円で、約7分の1でした。

我が家は毎日4リットル作っています

1日1年
作る(4L)36円13,100円
買う(2L×2本)260円94,900円
224円約81,800円

年間で8万円以上。 9円が18円になっても、この差は残りました。

作り方

象印の電気ケトルで熱湯250ccを沸かし、麦茶パックを入れて2分。あとは浄水した冷水で薄めるだけです。

沸かすのは250ccだけなので、鍋で煮出したり、大量のお湯を冷ましたりする必要がありません。4リットルぶん作っても、火にかけている時間はゼロです。


コーヒーを計算し直す

我が家はネスレのインスタントコーヒー(エクセラ)で作っています。

900mlあたり
インスタントコーヒー88円
浄水した水(0.9L × 5.6円)5円
原価約93円

買う場合は、ネスカフェの無糖コーヒー(900ml)で110円くらい。

93円 対 110円。差はたった17円(約15%)です。

麦茶が110円も違ったのに、コーヒーは17円。6分の1以下の効果しかありませんでした。


なぜ、飲み物によってここまで差がつくのか

「コーヒーが高いから」——最初はそう思っていましたが、それだけではありません。

自作で削れるコストが、飲み物によって違うからです。

ペットボトルの値段には、中身のほかに容器代・製造費・輸送費・お店の取り分が乗っています。家で作ると、そこが消えます。

でも、中身そのものの値段は消えません。

そして我が家の場合、その「中身の値段」が桁違いでした。

1リットルぶんの材料費
麦茶3.3円
コーヒー(インスタント)約98円

約29倍です。

麦茶は材料がほとんどタダみたいなものなので、容器代と流通コストを外した効果が、そのまま差になります。 コーヒーは材料費が値段の大半を占めるので、外側をいくら削っても中身が残ります。

> 「作れば安い」が効くのは、材料そのものが安い飲み物だけ。


それでも我が家がコーヒーを作っている理由

17円のためにやめたかというと、やめていません。

味と量を自分で決められるからです。 薄めにしたい日は薄く、たくさん飲みたい日はたくさん。ペットボトルではその調整ができません。

正直に書きます。節約のためだけにコーヒーを家で作るなら、あまり期待しないほうがいいです。 17円です。

買ったほうがラク、という判断も十分にありだと思います。我が家は味のために作っているだけで、節約になっているとは思っていません。


あなたの家の場合は、こう計算できます

我が家の数字をそのまま当てはめても意味がないので、計算式を置いておきます。

> 原価 = 材料費 +(使う水の量 × 1リットルあたりの浄水代) > > 1リットルあたりの浄水代 = カートリッジ1個の値段 ÷ 1個で作れる量

我が家なら「833円 ÷ 150L = 5.6円」でした。

浄水ポットを使っていないご家庭なら、この項目はまるごとゼロです。その場合、麦茶2リットルは7円で作れます。

そして——同じ商品を買い続けている方こそ、一度だけ1袋あたりを割ってみてください。 我が家は中身が増えていたことに、この計算をするまで気づきませんでした。

そして市販品の値段は、ご自分がいつも買っている商品の値段を入れてください。 我が家は130円で計算していますが、もっと安く買える方はもっと差が広がります。


よくある疑問

Q. 130円って特売価格では? いいえ。我が家がふだんスーパーで買っている麦茶の値段です。最安値を探した価格ではありません。この記事は「いくらまで安くできるか」ではなく、我が家が実際に払っている金額で計算しています。

Q. 麦茶パック、もっと安いものがあります あると思います。ただ、我が家が実際に使っている商品で計算するというルールでやっています。安いパックに替えれば、差はさらに広がります。

Q. 水道代は入っていないのでは? 入っていません。ここでいう「浄水代」はカートリッジの消耗分です。水道料金まで含めると原価は少し上がりますが、20円と130円の関係を変えるほどではありません。

Q. 電気ケトルの電気代は? 250ccを沸かすぶんだけなので、1回あたり1円もかかりません。含めても結論は変わらないので、今回は材料費と浄水代だけで計算しています。

Q. コーヒーが17円しか変わらないなら、買えばいいのでは? そのとおりだと思います。節約目的なら、作るメリットは小さいです。 我が家は味のために作っています。

Q. 毎日4リットルも飲みません 我が家は4人家族で、夏場はこの量です。作る量が半分なら、差も半分になります。ご自分の量で計算し直してみてください。


まとめ:我が家の飲み物、いまの原価

飲み物原価我が家が買うと年間(我が家の量で)
麦茶2Lで約18円130円112円約81,800円(4L/日)
コーヒー900mlで約93円110円17円約6,200円(0.9L/日)

※材料費+浄水代で計算しています。電気代などは少額のため含めていません。


我が家の結論

飲み物代を下げたいなら、全部を自作する必要はありません。

我が家の場合はこうでした。

  • 麦茶 → 作る価値あり(年間で8万円以上の差)
  • コーヒー → 節約効果は小さい(年間6,200円。味のために作っている)

「作れば安い」ではなく、「何を作ると、いくら安くなるか」を先に計算する。

これがいちばんムダのない節約だと思っています。手間をかける先を間違えると、労力のわりに何も浮きません。


前回の訂正

以前、SNSで「麦茶はペットボトルの18分の1」と紹介しました。

あれは水代を入れていない数字でした。正しくは約7分の1です。

数え漏らしていたものを入れたら、思っていたほどの差ではありませんでした。ただ、それでも作る価値はあるという結論は変わりませんでした。訂正してお詫びします。

そしてもうひとつ。同じ商品なのに中身が増えていたことにも、計算するまで気づいていませんでした。 数字は、思っているうちに古くなります。