AI Tools Lab

AIツールのレビュー・使い方・副業活用術

電気代、AIで本当に新電力に変えるべきか試算する方法

『新電力=必ず安い』は思い込み。投資歴の長い私が、ChatGPTに自宅の使用量と契約条件を渡して新電力との比較を試算したら、オール電化のうちは現状維持が正解でした。安易な乗り換えで損しないための、試算手順と落とし穴を正直にまとめます。

はじめに:『新電力=安い』の思い込みが、いちばん危ない

私は投資歴だけは長い人間で、固定費の見直しで月1万円以上を浮かせ、それを楽天証券のオルカン積立に回しています。詳しくは固定費見直しの記事に書きました。

その固定費見直しの流れで、当然のように検討したのが電気代です。

世の中には『電力自由化で安くなる』『新電力に乗り換えるだけで年◯万円お得』といった話があふれています。私も最初は、『じゃあうちも乗り換えよう』と素直に思っていました。

ところが、ChatGPTに自宅の使用量と契約条件を入れて試算してもらったら――うちの場合、新電力に変えると逆に高くなるという結論が出たんです。

理由は、うちがオール電化だったから。電気のみで生活している家庭には、大手電力の専用プランがそれ用に設計されていて、新電力のほうが太刀打ちできないケースがあるんです。

この記事では、『新電力=必ず安い』という思い込みで損しないための、AIを使った試算手順を書きます。家庭の電気の使い方は人それぞれです。だからこそ、一般論ではなく『自分の家ではどうか』を、データで出すのが大事なんです。


第1章:『新電力=安い』の思い込みが落とし穴になる

まず、なぜこの思い込みが危ないのか、整理しておきます。

2016年に電力の小売りが自由化されて、いろいろな会社が電気を売れるようになりました。これが新電力と呼ばれるものです。新電力は『大手電力より安い料金プラン』を打ち出して、多くの利用者を獲得しました。

ここまでは事実です。実際、一般的な使用量・契約条件の家庭では、新電力に乗り換えると安くなるケースが多いのは確かです。

でも、ここに罠があります。『多い』であって、『すべて』ではないということ。

電気の料金プランは、想像以上に複雑です。基本料金、使用量ごとの単価、時間帯別の単価、季節料金、燃料費調整、再エネ賦課金――いろんな要素が絡みます。さらに、各家庭で『何時に使うか』『どれくらい使うか』『オール電化か』が違います。

この組み合わせ次第で、同じ新電力プランでも『お得になる家庭』と『損する家庭』に分かれるんです。

特に注意が必要なパターンが、オール電化の家庭と、夜間の電気使用量が多い家庭です。次の章で詳しく説明します。


第2章:ChatGPTに自分の使用量と契約条件を渡して試算させる

ここからが実践です。ChatGPTを電気代の試算に使うコツは、できるだけ具体的なデータを渡すこと

手元に用意するのは、検針票(毎月届く電気の使用量と料金が書かれた紙、またはWebの料金明細)です。これを最低でも1年分集めます。

なぜ1年分が必要か

電気の使用量は、季節によって大きく変わります。夏のエアコン、冬の暖房、春秋の少ない使用量――この変動を見ずに『この月の料金』だけで試算すると、年間の本当の姿が見えません。1年分の使用量と料金を、月ごとに見るのが必須です。

プロンプト①:現状の電気代の傾向を整理させる

``` 以下は私の家庭の電気使用量と電気料金(過去1年分)です。 月ごとに、使用量・料金・kWhあたりの単価を整理してください。 そのうえで、季節ごとの傾向(夏と冬の差、昼夜の比率がわかれば)も まとめてください。

【現在の契約】 ・電力会社:◯◯ ・プラン名:△△ ・契約:オール電化 / 通常 のどちらか ・時間帯別料金プラン:あり/なし

【月ごとのデータ】 1月:使用量◯kWh、料金◯円 2月:使用量◯kWh、料金◯円 … (12か月分) ```

ここまで丁寧にデータを渡すと、ChatGPTは『あなたの家の電気の使い方の特徴』を整理してくれます。

プロンプト②:新電力プランと比較させる

``` 上記の使用量データをもとに、以下の新電力プランに 切り替えた場合の年間料金を試算してください。

・◯◯電力の△△プラン ・□□電力の××プラン

試算は、基本料金と従量料金(使用量に応じた単価)を 分けて表示してください。 結論として、現状維持と乗り換えのどちらが 年間でお得か明示してください。

※プランの料金体系は変わっている可能性があるので、  あくまで概算であることを明記してください。 ```

大事なのは、『あくまで概算』というスタンスです。AIが計算する単価は、最新の料金改定を反映していない可能性があります。最終的には新電力会社の公式シミュレーターで確認することが前提です。

それでもAIで先に試算する意味があるのは、『そもそも乗り換える価値があるか』のあたりをつけられるからです。複数の新電力プランをまとめて比較するのは、自分でやると時間がかかります。AIならまとめて整理してくれる。

プロンプト③:見落としている費用がないか確認させる

``` 上記の試算で、見落としがちな費用や条件があれば リストアップしてください。 例:解約金、契約期間の縛り、燃料費調整額、 再エネ賦課金、ポイント還元の有無、セット割の対象 など ```

新電力の罠でよくあるのが、契約期間の縛り解約金です。1年目は安いけど、途中で解約すると違約金が発生する――というプランは少なくありません。


第3章:オール電化など『特殊条件』の注意点

ここが、この記事でいちばん伝えたいポイントです。

うちはオール電化で、ガスを使っていません。すべての家事(料理、給湯、暖房、すべて)を電気でまかなう前提の家です。

オール電化の家庭には、大手電力会社が専用の料金プランを用意しています。多くの場合、夜間の電気代が大幅に安くなる時間帯別プランになっています。エコキュート(夜間にお湯を沸かして貯めておく給湯器)などを夜に動かす前提で、料金が組まれているわけです。

このプランは、オール電化のために最適化されているので、新電力の一般的なプランで太刀打ちするのが難しい

私が試算したとき、複数の新電力プランで比較しましたが、どれも『大手電力のオール電化プランより、年間で高くなる』という結果でした。AIの試算結果も、実際の公式シミュレーターでの確認も、結論は同じ。現状維持が正解だったんです。

これは『うちの場合』の話で、すべてのオール電化家庭に当てはまるわけではありません。新電力の中にもオール電化向けプランを用意している会社はあります。でも、少なくとも『新電力=必ず安い』は、オール電化家庭に当てはまるとは限らない――これは強く言えます。

オール電化以外でも要注意のケース

オール電化以外にも、新電力に向かないケースがあります。

  • 夜間の使用量が非常に多い家庭(深夜割引プランの恩恵が大きい)
  • 使用量が極端に少ない家庭(基本料金の割引メリットが小さい)
  • すでに大手電力のセット割(ガスとセットなど)で割引を受けている家庭

こういう特殊条件を、ChatGPTに先に伝えてから試算させると、的外れな提案を防げます。

``` うちは以下の条件です。これを踏まえて、 新電力への切り替えが本当に得かどうか試算してください。

・オール電化(ガス契約なし) ・夜間にエコキュートで給湯 ・大手電力の時間帯別プラン契約中 ```


第4章:私の実例 ―― 試算したら現状維持が正解だった

念のため、私の実例をもう少し具体的に書いておきます。

固定費の見直しをしていたとき、私は『電気代も乗り換えで安くなるはず』と思い込んでいました。生命保険もスマホも見直して大きく節約できたので、その勢いで電気もいけるはず、と。

我が家の前提条件は、こうです。

  • 大本の電力会社は関西電力
  • オール電化で、夜間にお湯を沸かす契約(深夜電力単価が安い、時間帯別料金プラン)
  • 月の電気代は15,000円〜30,000円(夏冬で大きく振れる、オール電化なので使用量そのものが大きい)

この条件で、ChatGPTに1年分の使用量データを渡して、新電力数社のプランと比較してもらったところ、結論はこうでした。

関西電力のオール電化向けプラン(夜間にお湯を沸かす時間帯料金)が、年間でいちばん安い。新電力に切り替えると、深夜電力の単価優位が崩れて、トータルではむしろ高くなる試算が出たんです。

試しに公式シミュレーターでも確認しましたが、AIの試算とほぼ同じ結果。私は乗り換えを見送りました。

ここで大事なのは、『乗り換えなかった』ことも、立派な見直しの成果だということです。

見直しをしないまま、なんとなく『新電力のほうが安いらしい』と乗り換えていたら、年間で確実に損をしていました。思い込みで動かなかったことそのものが、節約だったんです。

そしてこの経験から、私はひとつの教訓を得ました。『一般的に得と言われていること』が、自分の家でも得とは限らない。これは電気代に限らず、保険にもスマホにも投資にも当てはまる、家計の基本姿勢だと思っています。


第5章:試算の手順を、もう一度シンプルにまとめる

電気代をAIで試算する手順を、最後にまとめます。

1. 検針票またはWeb明細から、過去1年分の使用量と料金を集める 2. 現在の契約プラン(オール電化かどうか、時間帯別かどうか)を整理する 3. ChatGPTに自分の使用量データと契約条件を渡して、傾向を整理させる 4. 比較したい新電力プランをいくつか指定して、年間料金を試算させる 5. 見落としがちな費用(解約金、燃料費調整、セット割など)を確認させる 6. AIの試算結果を踏まえて、最終的には新電力会社の公式シミュレーターで確認 7. 乗り換えるか、現状維持かを自分で決める

この手順を踏めば、『なんとなく乗り換えて損する』『なんとなく現状維持で取りこぼす』のどちらも避けられます。


まとめ:AIで『試算』、自分で『決める』

電気代の見直しで、いちばん怖いのは『情報源を疑わずに動くこと』です。

『新電力=安い』はあくまで一般論。あなたの家のオール電化、夜間使用量、セット割の有無――こうした条件で、答えはまったく変わります。

ChatGPTは、あなたの家の数字を入れて試算するのに向いた道具です。複数のプランをまとめて比較してくれるし、見落としやすい費用も指摘してくれる。『試算する手間』を一気に圧縮してくれるのがAIの強みです。

でも、料金プランは頻繁に変わります。AIが知っている数字が最新とは限らない。だから、最終確認は必ず公式シミュレーターで最終判断は自分で

これは、私が投資でも保険でもスマホでも、ずっと繰り返している自分軸です。AIで効率化し、最後は自分で決める

→ 固定費全体の見直し手順はこちらの記事で書いています。スマホ代の見直し実例はこちら、サブスクの棚卸しはこちらに。

→ 浮かせたお金をNISAで先取り積立する話は、NISAの記事を。

楽天証券の口座開設は公式サイトから無料でできます。


*※本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の電力会社・料金プランを推奨するものではありません。電気料金のプラン内容・単価・キャンペーン条件は変更される可能性があり、本記事やAIによる試算はあくまで概算です。契約の前に必ず各電力会社の公式シミュレーターや最新の料金表でご確認ください。最終判断はご自身の責任でお願いします。*